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外猫の暑さ対策|今日からできる7つの工夫

「屋外で暮らす猫の暑さ対策って何をすればいいの?」「置きエサが腐らない工夫は?」
そんな不安や疑問を感じている方に向けて、猫歴35年以上・キャット検定「博士」の筆者が実践している7つの工夫をご紹介します。

最近の暑さは猛暑という自然災害です。猫たちにも災害に対する準備をしてあげましょう。

すだれや断熱シート、冷却グッズなど、すぐに始められる対策ばかり。
あなたのひと工夫が、猫ちゃんの命を守ることにつながります。

外猫の“暑さリスク”

暑さは「気温×湿度×輻射熱(地面や金属の熱)」の掛け算で決まります。
猫の平熱はおよそ38〜39℃。
呼吸が荒い、舌が赤い、反応が鈍いなどは要注意のサインです。
人用の暑さ指数(WBGT)は目安になりますが、外猫は地面に近く体感が上がりやすい点を念頭に置いてください。

猫の熱中症予防にちゅーる活用!与え方と注意点の記事はコチラ

外猫の暑さ対策|今日からできる7つの工夫

あまり現実的ではありませんが、大きい石もひんやりしていて、猫は気に入ります。

さっそくまいりましょう。

1. 日陰(ひかげ)をつくってあげる(すだれ・よしず・植栽など)

まず基本中の基本は「日陰」です。
植木の影や家の軒先の下だけでは不十分なことも多く、すだれ・よしず・シェードなどを使って、広くしっかりとした日陰を作ってあげましょう。
朝日や西日などの斜めの日差しも防ぐことができるのが理想です。

2. 風通しのよい猫ハウスを設置する

屋外の猫ハウスを選ぶポイントは通気性の良さと断熱性
開放口が出入口の1つだけの密閉型は熱がこもりやすいため、できれば風が抜ける構造(窓があるもの)にしましょう。

ごはんや水もこのハウス内に置いて、暑さ対策をすれば、腐敗をある程度はふせいでくれます。

足がついていないハウスは、すのこやレンガを下に敷くと、さらに風通しが良くなり、湿気や熱がこもりにくくなります。

猫ハウスの防寒方法の記事はコチラ

3. ハウスの上に断熱シートを敷く

猫ハウスの屋根に断熱シートやアルミマットを乗せると、直射日光による熱の吸収を大幅に抑えられます。
できれば猫ハウスの屋根より少し大きめの物を選び、ハウス内に日が差し込まないようにするのがオススメです。
防水タイプを選ぶと急な雨にも対応できます。

\この室外機用のタイプだとベルトで猫ハウスに固定できます/

4. 水を複数カ所に用意する(陶器皿+日陰)

夏場の猫にとって最も大切なのが水分補給。
屋外の猫の場合、水入れが1つだけだと気温上昇やこぼれ、水切れで飲めなくなることがあります。
日陰に2〜3カ所、水を入れた皿を用意しておくのがおすすめです。
皿は熱くなりにくい陶器製が理想。
毎日こまめに水を交換して、いつでも冷たく清潔な水が飲めるようにしてあげましょう。

脚付きのボウルの脚の中に保冷剤を入れておけば、長い時間冷たい水を飲むことができます。

5. ドライフード中心で腐敗を防ぐ

暑い時期に外に置いたウェットフードは、30分〜1時間ほどで腐ることもあります。
腐ったエサは体調不良や食中毒の原因になるため、基本はドライフード中心にするのが安心です。
ただし、水分が不足しやすくなるため、水は多めに設置しましょう。

6. フードボウルの冷却工夫(保冷剤・アルミ板など)

ドライフードでも、直射日光が当たったり高温になる場所では酸化や劣化が早まります。
そこでおすすめなのが、保冷剤を脚付きのフードボウルの脚の中に入れる方法がオススメです。
この方法を使ったフードボウルを暑さ対策をしたハウスの中に設置すると、相乗効果でさらに日持ちがよくなります。

7. 少量ずつ・涼しい時間帯に与える

一度にたくさん出してしまうと、食べ残した分が腐ってしまい、虫やアリが寄ってきます。
できるだけ朝晩の涼しい時間帯に、少量ずつ与えるようにすると衛生的です。

外猫の暑さ対策は“通気×水”が最優先

猛暑下では、外猫は地面の輻射熱と高湿の影響を強く受けます。
対策は「必須」であり、まずは風が通る日陰を確保し、清潔な水を複数ポイントに分散して常に飲める状態を維持することが最優先です。
これだけで体感は大きく下がります。

水分・食事の“基本”

水は浅く広い器×複数が鉄則です。
直射と熱源(エアコン室外機や車体)から離し、日陰に常設します。
器の素材・形状で飲みやすさが変わるので、陶器/ステンレス/浅皿を混在させると“その日の気分”に合いやすいです。
食事はウェット併用や水でスープ化して摂水量を底上げしてあげましょう。
氷は少量ならOKですが、食べすぎや冷えすぎに注意。
人用スポーツドリンクはNGです(糖分・塩分・添加物があるため)。
飲みが悪い日は器の場所や高さを少し変えるとよく飲むことがあります。

日陰と通風の作り方(要点だけ)

夏の直射は東西からも刺さります。
日差しの角度を意識して、朝は東、午後は西側の遮光を強化。
遮熱素材は“外側”に配置し、熱を表で跳ね返します。
地面の照り返し対策として、アルミ遮熱+すだれで二層にすると温度の谷が生まれます。
外猫ハウスは断熱材が熱をためることがあるため、夏は“遮熱+通風”設計を優先します。

時間帯シフトで守る

運用の型を決めると行動が安定します。
例)夜明け前(見回り・水補充・日陰の再調整)→午前中(器の位置と通風の確認)→正午前後(短時間の水交換)→日没後(給餌と片付け)。
真昼は食べ残しの腐敗・虫のリスクが上がるので、給餌は朝夕にするのが基本です。
熱波の日は見回り頻度を増やすだけでも効果があります。

最低限そろえるグッズ(厳選)

まずは遮熱・日除け(すだれ/簡易タープ/アルミ遮熱シート)浅い器×複数ひんやり面(アルミ板や陶板)、できれば携帯送風や微細ミスト
高価なものに頼るより、設置と運用の工夫が効きます。

まとめ

大事なことなのでもう一度言いますが、最近の暑さは猛暑という災害です。
猛暑が続く夏、外で暮らす猫たちは想像以上に過酷な環境にさらされています。
熱中症や脱水を防ぐためにも、日陰や風通しの良いハウス、水の設置、腐りにくいごはんの工夫など、できることから少しずつ対策してあげることが大切です。

特別な道具やお金がなくても、すだれや保冷剤、ドライフードのタイミングを変えるだけで効果があります。
「ちょっとした配慮」が猫たちの命を守ることにつながります。

あなたのその優しさが、外で生きる猫にとってこの夏を生き抜く力になります。
できる範囲で、無理のない対策から始めてみてくださいね。

猫のためにここまで読んでくださった優しい方へ、どうか猫だけでなく、ご自分の体もいたわってあげて下さい。

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  • この記事を書いた人

まぬるん

猫歴40年、元警察官。ミニマリスト。キャット検定:博士。 これまで20匹以上の猫と暮らし、防災の知識と経験を活かして、 「愛猫と離れ離れにならないための備え」を発信しています。 現在は保護猫2匹と暮らしています。

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