
猫を飼っているおウチでは、ベランダに脱走対策をして、ベランダに自由に出入り出来るようにすることをオススメします。
猫がベランダに自由に出られれば、猫が大好きな日光浴や外の監視が出来ますし、洗濯や換気のたびにヒヤッとしなくていいですし、ブラッシングもベランダでやれば掃除がカンタンです。
しかし、ベランダは外の景色や風の匂いが強く、猫の好奇心を刺激しやすい場所です。
手すりや室外機が“踏み台”になり、ちょっとしたジャンプで手すりに到達してしまいます。
この記事では、賃貸でも原状回復に配慮しながらできるベランダの脱走防止を解説します。
猫の日光浴のメリット
日光浴は、猫の体を芯から温めて代謝を助け、筋肉や関節のこわばりをゆるめます。
ぽかぽかした環境は副交感神経が優位になりやすく、警戒心がやわらいでリラックスしやすくなります。
また、太陽の光に含まれる紫外線は、微生物の殺菌効果があり、適度に日光を浴びると、微生物が皮膚につきにくくなります。
まずは猫をベランダの“手すり”に乗せないことから始める

ベランダからの脱走対策は、いきなりベランダ全体を覆うより“手すり”に乗せない方法を考えるほうが早くて確実です。
手すりに直接飛べない猫の対策
- 室外機・棚・物置の上に物を置かない。上面が水平だと滞在しやすくなるため、上面が斜めのカバーや柔らかい収納を使って猫が乗れない工夫をする。
- 物干し竿やフックが手すりへ横移動する“橋”になっていないか確認し、必要なら位置を変える。
- 手すりに近い家具は距離を取り、ジャンプで届かない配置にする。
この段階だけでも、脱走リスクが目に見えて下がります。
手すりに直接飛べる猫の対策
問題は手すりに直接飛べるジャンプ力のある猫の対策です。
- 手すりに猫返しを作る:下敷きぐらいの柔らかい素材(硬い素材だとその上に乗ります)を手すりから内側に向けて設置して、手すりに飛べないようにする。
- 手すり全てに猫よけ用のトゲトゲを置く:100均などにあるトゲトゲをズラーッと並べます。見た目は悪くなります。
- ベランダ全面を鳥よけネットでおおう:鳥よけネットを上から垂らして、ネットの下側はベランダの内側に入れれば、猫が落下する心配はありません。
ジャンプ力のある猫をベランダに出す場合はそれなりの対策が必要です。
柵タイプのベランダの注意点
柵(さく)や格子タイプでは、縦の隙間から体が抜けるのを防ぐため、内側にシェードを被せるのが効果的です。
必ず内側に設置しましょう。外側だと柵とシェードの間からすり抜ける可能性があります。
脱走対策ができないなら猫をベランダに出さない

脱走対策が完璧にできていないなら、猫をベランダに出さず、ベランダへの脱走防止を考えましょう。
やはり、おすすめは窓の手前にメッシュパネルなどで“もう一枚の壁”を作る方法です。
人がどんなに気をつけていても、外に出ようとする猫は隙をついてきますので、物理的な方法で猫の脱走を防止しましょう。
猫がベランダから脱走したときのリスク
猫がベランダから外に出てしまうと、短時間でも次のリスクが一気に高まります。
- まず、高所からの転落や細い手すり・配管での足滑りは致命傷につながります。
- 路上に出れば交通事故の危険があり、驚いてパニック状態になると帰巣本能より逃避行動が勝って迷子になりやすくなります。
- 野外ではガラス片や鋭利な金属、動物よけの有刺素材での切創・刺傷、カラスや野犬などの外敵とのトラブルも想定されます。
- ノミ・ダニや回虫などの寄生、真菌(皮膚糸状菌)による皮膚炎、FIV/FeLVなどの感染リスクが上がります。
また、除草剤やユリなどの有毒植物に触れる・舐めることで中毒を起こす可能性もあります。 - 夏は熱中症、冬は低体温の危険があり、雨天後は体温調整がさらに難しくなります。
この他にも色々ありますが、完全室内飼いの猫と、一部でも室外で暮らす猫では寿命が平均して3歳ほど違うというデータもあります。
ですので、猫の脱走を防止することは猫の安全を考えると非常に重要です。
月1の点検チェックリスト
月に1回は脱走防止用グッズの点検を行いましょう。
- 手すりに飛び移れるような物は置いていないか
- 手すりの上のトゲトゲが落下していないか
- 猫返しやネットはしっかり固定されているか
- 目隠し用のシェードの結束バンドが千切れていないか
- 窓の手前の脱走防止用メッシュの突っ張り棒はゆるんでいないか
猫は人以上によく見ているので、しっかりチェックしましょう。
よくある疑問への短い答え
Q. ネットと透明板はどちらが良いですか?
A. 広範囲を軽く覆うならネット、登り行動が強い猫や見た目をすっきりさせたい場合は透明板が向きます。迷うなら“下半分だけ透明板+上半分ネット”の併用から始めると様子を見やすいです。
Q. 賃貸で跡を残したくありません。
A. 突っ張り・面ファスナー・結束バンド・マグネットを優先して、はがすときは端からゆっくり温めながら剝がすと跡が残りにくくなります。
Q. 鳥よけネットでも大丈夫ですか?
A. 目の細かいタイプなら代用できますが、ネットの下端はベランダの内側に垂らすようにしましょう。
また、ネットを登る猫もいますので、上部に空白地帯が無いように、ピンと張って固定しましょう。
まとめ
猫のベランダかあらの脱走防止は、人の注意力に頼るのは限界があるので、物理的に防ぐことが重要です。
猫が外に出ることで様々なリスクがあります。
猫を守るためにもベランダからの脱走防止対策を今から始めましょう。
賃貸でも、傷をつけない固定と運用ルールを組み合わせれば、今日から現実的に安全度を上げることができます。
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