
猫にとって屋外は交通事故、ケガ、病気、迷子などの危険がいっぱいです。
これは室内で暮らす猫に対して、屋外で暮らす猫の寿命が2年以上も短いという調査結果からも裏付けされています。
飼い主さんは脱走対策をして、猫を外の危険から守ってあげて下さい。
特に災害時などは思いも寄らないタイミングで脱走することも多いです。

猫の脱走で一番多いのは「玄関」ですので、今回は玄関からの脱走防止対策についてまとめました。
やらずに後悔するより、今、対策をして愛猫を守りましょう。
猫 脱走防止 玄関|まず知るべき「原因とタイミング」
まず、脱走の主な原因は以下の4つです。
- 好奇心(若い猫に多い)
- 発情期(避妊・去勢をしていても他の猫の鳴き声に誘われることも)
- ストレス(災害や雷で突発的に外に行くことも)
- 環境変化(引っ越しや知らない人の来訪など)
特に家族の出入りが集中する玄関は、帰宅時・荷物受け取り時・災害時・掃除や換気のときにリスクが跳ね上がります。
玄関からの脱走対策の3本柱
1. 玄関に近づけさせない工夫
玄関前に**内扉(前室)**を作ることが基本となります。
2重の扉により、確実に脱走を防ぐことができます。
間取り変更が難しければ、次の“ゲート設置”へ。
2. 扉・ゲートは“高さ180cm以上”が基準
猫は150cm前後を跳ぶことがあるため、目安は180cm以上。できれば天井まで届くゲートであればさらに安心です。
また、「隙間」を5cm前後以下に抑えると安心です。
3. 去勢・避妊は行動動機の火消し
発情期の猫は時として網戸を突き破ってでも外に出ます。
繁殖予定がなければ、かかりつけ医と相談して去勢手術の検討をして下さい。
発情期の“外に出たい”衝動を弱められます。
家に合わせて選ぶ3つの方法
市販ゲート(例:にゃんガード)
- 向く人:賃貸住まい・手間を減らしたい・しっかりした物が欲しい。
- 目安:高さ180cm以上/格子の隙間は小さく/片手で開閉できること。
- 予算:DIYより高めだが強度・使いやすさで継続しやすい。
低予算DIY
- 向く人:費用を抑えたい/簡易で良い。
- 素材例:突っ張り棒+メッシュ(ワイヤーネット)を結束バンドで固定。
- 注意:強度と見た目に限界。登る子は滑る素材を併用。初心者には難度が上がる点は理解を。
玄関用網戸(ペット用)
- 効能:採光・換気を保ちつつ可視性UP。
- 選び方:ペット用の丈夫な網材(破れにくい仕様)を選ぶ。
- 注意:防犯・破れリスクは理解し、開け放し時間は短く。
迷ったら「市販ゲートで玄関を前室化」が脱走防止には最短で効果的。
猫の玄関からの脱走をなくすその他の対策
子ども&来客への伝え方
- 入室前に「猫がいます。ゆっくり入ってね」の一言もしくは掲示。
- 前室ゲートは必ず閉める→軽く引いて施錠確認。
- 友人来訪日は玄関前で一旦待機を徹底。
緊急時のミニ手順
- 工事や家具・家電の搬入日は一つの部屋を閉め切って待機。全ての部屋が対象ならケージ内で待機してもらう。
- 引っ越しは猫部屋を先に完成させて、猫を入れる。その後は引っ越しが終わるまで開けない。
- 災害時は事前に決めた猫部屋に移動してケージ内へ。
- 万一の飛び出しは追いかけず低姿勢、玄関周りから静かに探索。写真・迷子札・マイクロチップ情報は平時に更新しておく。
まとめ
玄関の脱走防止は、飼い主さんがいつも気をつけるより、物理的な仕組みを作った方が断然にラクです。
どんなに気をつけていても、災害など思いもよらなかった出来事はやってきます。
その時に後悔するより、今、猫を守るためにゲートを設置したほうが心もラクだし、なにより猫のためになります。